サーベイはメソドロジー・ドグマ? 微妙・・

Advetising age に掲載された記事。「Will Social Media Replace Surveys as a Research Tool?」
http://adage.com/article/news/p-g-surveys-fade-consumers-reach-brands-social-media/149509/
P&Gのリサーチ部門のトップ曰く、「2020年までにサーベイの重要性は劇的に低下し、ソーシャルメディアの重要性が高まるだろう」と。
   
自分の心に残ったフレーズを引用。(英訳は適当です)
 
The industry should get away from "believing a method, particularly survey research, will be the solution to anything," she said. "We need to be methodology agnostic."
Social-media listening isn't only replacing some survey research but also making it harder to do by changing consumer behavior and expectations.
  
特にサーベイ、方法論を信じることが解決につながるなるだろうとする考えは捨て去るべき。我々は、方法論に関しては不可知論者(確実なものは無いだろう)とする立場である必要がある。
消費者の行動や意向が変化することによって、ソーシャルメディア・リスニングは、いくつかのサーベイに取って代わるだけでなく、サーベイの実施を困難なものにするだろう。
  
Researchers focus too much on process, details of validation and treating methods "like ideologies," she said.
  
リサーチャーは、まるでイデオロギーのように、プロセスや細部や方法論の扱い方に焦点をあてすぎている。
 
 
自分の感想は「微妙」。。
 
リアルの調査って、決して無くならないと思うんです。
やはり「百聞は一見にしかず」で、例えば、ターゲットユーザーが試験品を試す時の表情やしぐさって、絶対に見たいですし、見るべきだと思います。「川越スマイル」を見たときのあの安堵感。「あ、喜んでくれている」って感じることって、試験品の評価はもちろん、開発者やブランド担当者の精神衛生的にも重要。また、調査結果が科学的・統計的な裏付けをもって示されれば、重宝されますよ。
 
ソーシャルメディア・リスニングは、課題発見やコンセプト開発のようなファインディングをねらうテーマの場合に威力を発揮しそう。対象者はリラックスしてますし、上手に誘導して良いチームに発展すれば、良き相談相手であり、ブレーンになりそう。あとは、上市後のフォローアップや広告の効果測定みたいな、企業が広く提案したことに対して、世間はどのように反応・受容したのか?というテーマを軽く調べたいとき。
 
ソーシャルメディア・リスニングの体系が明確になったころ、ブランドマネジメントの視点で、どんな調査を行えば良いか?を、きちんとハンドリングすれば、両者の補完関係が自然と生まれるのだろうと感じます。
 
  
最後に
 
I would gladly pay a lot more money to our agency partners in the research area if they delivered for us that game-changing insight," he said. "Absolutely, where do I sign up?
 
そらそうだ。